リモートワークや海外取引が当たり前になり、英文メールの「結び」をどうするかで手が止まる人が増えました。とくに “Best regards” は便利だけど、丁寧さの度合いが掴みにくい表現です。
この記事では、“Best regards” の意味・ニュアンス・使うべき相手/避けたい場面を、日本人の実務で迷いやすいポイントに寄せて整理します。根拠は、英語学習の一次情報に近い教材(British Council)や、ビジネス文章ガイド(Grammarly / Indeed)などを中心にしています。
著者情報
- 著者: 佐倉ミナ(英文メール・ビジネス文書の校正者)
- 専門領域: 日英ビジネスメールのトーン設計/結び・呼びかけ・依頼文の丁寧度調整
- 実績: 企業向け英文テンプレ整備、メール添削、英語学習者向け表現監修
1. “Best regards” はどういう意味?
結論: “Best regards” は、英文メールの末尾で相手に敬意と好意を示す「セミフォーマル寄りの結び」です。カジュアルすぎず、硬すぎず、仕事でも個人でも使えるのが強みです。
- “Regards” はメールや手紙の結びとして使われることがあり、丁寧な締め方の一つです(辞書でも「メール/手紙の最後に用いて良い願いを送る」用途が説明されています)。
- “Best regards” は “Regards” を少し柔らかくしたバリエーションとして扱われることが多いです。
【結論】: “Best regards” を選ぶときは、「相手との距離が近すぎない」「でも冷たくしたくない」場面に合わせるのが安全です。
なぜなら、日本人がやりがちなのは、初回メールでいきなり “Best regards” だけで締めてしまい、本文が短いと“そっけない”印象になることです。短文メールほど、結びの前に一言(“Thank you for your time.” など)を足すとトーンが安定します。
2. いつ “Best regards” を使うのが正解?
使いやすい場面(実務)
- 取引先・社外の担当者に、丁寧だが堅すぎないトーンで送りたい
- 社内でも、上長や他部署など 一定の距離感がある相手
- “Sincerely” ほど改まらなくてよいが、”Thanks” だけでは軽い気がする
“Regards” 系はビジネスメールで広く使われ、Grammarly も「プロフェッショナルな締め」として “Regards / Best regards / Kind regards” をまとめて扱っています。
Indeed も “best regards” はフォーマル/インフォーマル両方で使える汎用性を説明しています。
避けたほうがいい(または注意が必要)場面
- クレーム、強い指摘、契約違反の通知など 温度感が高いメール
- “Best regards” 自体が悪いのではなく、本文が強いと結びがチグハグになりやすいです。
- かなりフォーマルな書簡・応募書類で、社風が硬い場合
- “Sincerely” のほうが無難なケースがあります。
3. “Best regards” と他の結びの違い(比較表)
| 結び | 丁寧度の目安 | 距離感 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Sincerely | 高い | 遠め | 改まった依頼、応募、公式寄り | 少し硬い印象になりやすい |
| Regards | 中 | 普通 | ビジネス一般 | 事務的に見えることも |
| Best regards | 中〜やや高 | 普通 | 取引先・社外の多くの場面で万能 | 本文が短いと淡白に感じることがある |
| Kind regards | 中〜やや高 | やや近い | 丁寧+やさしさを足したい | 文化圏で好みの差は出る |
| Best | 中〜低 | 近い | 社内、やり取りが続く相手 | 初回の取引先だと軽いことも |
| Thanks / Thank you | 中(感謝で上げる) | 普通〜近い | 依頼・お願い・確認 | 感謝の内容が本文と一致するように |
4. よくあるミス:“Best regard” はNG
結論: 正しいのは “Best regards”(regards は複数形)です。“Best regard” は誤りとして避けるべき、と明確に説明されることが多いです。
5. すぐ使える例文(コピペOK)
依頼・確認(丁寧+返しやすい)
- Thank you for your time and support.
Best regards,
(Name)
初回コンタクト(少しフォーマル寄り)
- I look forward to your response.
Best regards,
(Full name)
この手の例は、ビジネスメール例文としても一般的に提示されています。
6. 図解で一発理解(デザイナー向け指示書)

7. FAQ
Q1. “Best regards” は失礼ですか?
失礼ではありません。ビジネスでも一般的な結びとして扱われ、バリエーションも含めて広く推奨されます。
Q2. 先生や目上に “Best regards” は使える?
使えます。ただし、本文が短いと淡白に見えることがあるので、結びの前に一言丁寧文を足すのがおすすめです(例:Thank you for your guidance.)。 “Regards” 系はフォーマル/インフォーマルの例として学習教材でも扱われます。
Q3. 署名は “Best regards,” の後に何を書く?
仕事なら フルネーム+会社名+役職+連絡先が基本です。メールの締め方自体も、職場メールのガイドで繰り返し説明されています。
まとめ:迷ったらこう決める
- 初回〜社外の無難枠: “Best regards”
- より丁寧に寄せる: “Sincerely”
- 少し温かくする: “Kind regards”
- 社内・距離が近い: “Best” や “Thanks”
「正解の言い回し」を探すより、本文の温度感と結びを揃えるほうが、返信率も信頼感も上がります。