「ブルームーン、見た目は最高なのに……一口目で“香水っぽい”って感じて固まりませんでしたか?
しかもレシピを調べると、サイトによって材料も作り方もバラバラ。自分が失敗したのか、そもそもこの味が正解なのか分からなくなりますよね。
結論から言うと、ブルームーンは失敗しやすいカクテルというより、香りの設計がシビアなカクテルです。バイオレット系リキュールは少量で全体を支配します。メーカー公式も“フローラル(香り)”の強さを前提にしていて、レシピも少量設計です。
この記事では、
- 「まずい」と感じる原因の分解
- ブルームーンに2系統レシピがある整理
- あなたの好みに寄せる“調整つまみ”
を、家で再現できる形に落とし込みます。
ブルームーンが「まずい」と感じる3つの理由(当事者モード)
最初に安心してほしいのですが、ブルームーンは「好みが分かれる」側のカクテルです。国内酒メディアでも、香りが強く“飲む香水”のように表現されることがあります。
理由1:バイオレット系リキュールが強すぎる
バイオレット系は、香りが一気に前に出ます。メーカーのテイスティングノートでも、バイオレット香が主役であることが示されています。
入れすぎた瞬間に“香水っぽさ”が勝つので、初心者ほど罠にハマりがちです。
理由2:レシピの系統違いで「期待していた味」とズレる
ここが最大の混乱ポイント。
ブルームーンは、広く流通しているだけでも 2系統あります。
- サワー系:ジン+レモン+バイオレット(酸味で輪郭)
- マティーニ系:ジン+ドライベルモット+バイオレット(ステアで上品)
あなたが想像していたのがサワー系なのに、マティーニ系の香りを期待して飲む(または逆)と、「まずい」になりやすいです。
理由3:作り方(希釈)が合っていない
シェイクは冷えるけど、希釈が増えやすい。ステアは香りがまとまりやすい。
同じ材料でも、希釈の差で「薄い」「尖る」が起きます(特にレモン入り)。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: バイオレット系は“足す”より“引く”が正解です。まずは規定量の半分から。なぜなら、バイオレットの香りは少量で全体を支配し、入れすぎると酸味やジンの香りとぶつかって「香水っぽい」「薬っぽい」に振れやすいからです。最初の一杯は“控えめスタート”が成功率を上げます。
ブルームーンは「2系統」ある(解説者モード)
ここだけ押さえると、一気に迷子になりません。
- サワー系(レモンあり):爽やか/酸味が好きな人向け
- マティーニ系(ベルモットあり):上品/香りを整えたい人向け
メーカー公式の“Blue Moon”推奨例は、ジン+ドライベルモット+バイオレット+ビターズで、ステア仕上げです。
一方、大手メディアのレシピでは、レモンを使う“サワー寄り”構成も紹介されています。

美味しくする“調整つまみ”は4つ(レポーターモード)
つまみ1:バイオレット量(最重要)
メーカー推奨例ではバイオレットは **8ml(1/4oz)**と少量です。
まずいと感じた人は、ここを半分にするだけで改善しやすいです。
つまみ2:酸味(レモン)
サワー系は、酸味が輪郭を作る反面、強いと尖ります。大手レシピ媒体でもレモン入り構成があるため、酸味の期待値を合わせるのがコツです。
つまみ3:甘味(1:1シロップを数ml)
香り×酸味で尖る人は、甘味をほんの少し入れると角が取れます(入れすぎると別物になるので数ml)。
つまみ4:作り方(ステア寄せ)
香りを上品にしたいなら、マティーニ系(ベルモット)でステアが安定です。
| 症状 | 起きがちな原因 | 最優先の対処 | 次の一手 |
|---|---|---|---|
| 香水っぽい/薬っぽい | バイオレット量が多い | バイオレットを半分に | ステア寄せ/ベルモット系に切替 |
| 酸っぱすぎる | レモンが強い/甘味不足 | レモンを控える | シロップ数ml追加 |
| 薄い/ぼやける | 希釈が多い | シェイク時間を短く | ステアへ変更 |
| ジンがきつい | ジンの個性が強い | ジンを軽めに変更 | ベルモットで丸める |
家で作るなら、この3レシピが失敗しにくい(アドバイス強め)
レシピA:上品にまとまる“マティーニ系”(まずはこれ)
- ドライジン
- ドライベルモット
- バイオレット(少量)
- オレンジビターズ
- ステアで冷却→グラスへ
メーカー提示の方向性で、香りが暴れにくいです。
レシピB:爽やかな“サワー系”(酸味が好きなら)
- ジン
- バイオレット
- レモンジュース
- (必要なら)少量シロップ
大手媒体でも紹介される構成で、酸味が軸です。
レシピC:まずい回避の“ライト版”(最初の一杯用)
- バイオレットを 規定の半分
- レモンも控えめ
- まず香りの強さを確認してから足す
FAQ(よくある疑問)
Q1. 「香水みたい」って、失敗ですか?
失敗というより、香りの出し過ぎが多いです。メーカーの説明でもバイオレット香が主役なので、少量からが安全です。
Q2. ブルームーンの正解レシピはどれ?
「正解は1つ」ではなく、2系統が流通しています。あなたの好み(酸味派か、上品派か)で選ぶのが最短です。
Q3. どうして国内記事で“飲む香水”って言われるの?
国内酒メディアでも、その表現で特徴づけられるほど香りが強いからです。
まとめ:ブルームーンは「まずい」じゃなく、設計が難しいだけ
- まずいの主因は バイオレット量と 期待していたレシピ系統のズレ
- ブルームーンは サワー系/マティーニ系の2系統で考えると迷子にならない
- 香り・酸味・甘味・希釈の“つまみ”で、好みに寄せられる
もし「香り系カクテル自体が苦手」なら、無理に合わせなくてOK。好みが分かれるのがブルームーンの個性です。
[著者情報]
佐倉レイ(元バー勤務/家飲み向けカクテル講師)
香りの強いリキュール(バイオレット等)の“入れすぎ事故”を減らす配合設計が得意。初心者が自宅で再現できる調整術を中心に解説。