フェイスフレーミングカラーという言葉を聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは「韓国アイドル風の派手なコントラスト」だと思います。
ただ、カラーリストとして30代会社員の方をたくさん担当していると、現場でよく聞く本音はこんな感じです。
- 「SNSのあの感じは可愛いけれど、さすがに会社では浮きそう」
- 「髪色規定もあるし、もう30代だから若作りに見えないか不安」
- 「こめかみの白髪も増えてきたから、できれば一緒にどうにかしたい」
フェイスフレーミングカラーは、実は「攻め専用」のデザインではありません。
顔まわりをほんの少し明るくするだけで、オンライン会議の画面映えや肌写りが良くなり、毎朝のメイク時間もぐっとラクになります。
このガイドでは、30代会社員・髪色規定あり・白髪が気になり始めた世代という条件を前提に、
- 職場で浮かないフェイスフレーミングカラーの考え方
- ベースカラーとフレームカラーの安全な組み合わせ方
- 顔型・肌色・白髪の状態から逆算したデザインの選び方
- 美容師にそのまま見せられるオーダーフレーズ集
までを、カラーリストである私の視点から丁寧にお話しします。
「派手カラーだけじゃない」大人のフェイスフレーミングとは?
フェイスフレーミングカラーの基本
フェイスフレーミングカラーは、顔まわりの毛束だけを明るくしたり色を変えたりして、顔を“額縁”のように囲むデザインカラーです。
- 全頭ハイトーン
髪全体を明るくするカラー。印象の変化は大きい一方、ダメージと職場の許容度のハードルも高めです。 - インナーカラー
耳の内側や襟足など、下に隠れている髪を部分的に明るくするカラー。結んだときや耳掛けしたときにだけ見えます。 - フェイスフレーミングカラー
顔まわりの表面側の毛束を明るくするカラー。正面からの印象に強く影響し、オンライン会議でもよく見えます。
フェイスフレーミングカラーとインナーカラーは、どちらも「部分的なデザインカラー」ですが、見える位置と主張の仕方がまったく違います。
インナーカラーが「ふとした瞬間にだけ見える遊び心」なら、フェイスフレーミングカラーは「常にレフ板のように顔を明るくするライト」のイメージです。
大人のフェイスフレーミングのポイントは「コントラスト」
派手さを左右するのは、フェイスフレーミングカラーとベースカラーの明度差です。
- ベースカラーが7トーン(一般的な茶色)で、フェイスフレーミングが12トーン(かなり明るい金髪)
→ コントラストが強く、韓国アイドル風の印象になります。 - ベースカラーが7トーンで、フェイスフレーミングが8〜9トーン
→ 明度差が小さいため、「なんとなく顔まわりが明るくて垢抜けて見える」程度の“ほの盛れ”になります。
30代会社員におすすめしたいのは、ベースカラーより+1〜2トーン明るい程度のフェイスフレーミングカラーです。
フェイスフレーミングカラーとベースカラーの明度差を抑えることで、「会社のデスクでもオンライン会議でも自然に見える大人のフェイスフレーミング」に近づきます。
【結論】: フェイスフレーミングカラーを検討する30代会社員には、「まずはベースカラーより1〜2トーンだけ明るい“ほの盛れ”デザインから始める」選び方をおすすめします。
なぜなら、ベースカラーとフェイスフレーミングカラーの明度差を抑えるだけで、会社の雰囲気から浮くリスクを減らしながら、顔まわりの明るさや垢抜け感だけをしっかり得られるからです。この知見が、安全に第一歩を踏み出すきっかけになればうれしいです。
会社員でもできる「ほの盛れ」フェイスフレーミングの条件
髪色規定とフェイスフレーミングカラーの関係
フェイスフレーミングカラーと会社の髪色規定は、常にセットで考える必要があります。
- 髪色規定が厳しい職場
- 7〜8トーンまで、または「明るすぎる色・金髪NG」などのルールがある
- ベースカラーは7トーン前後、フェイスフレーミングカラーは8トーン程度に抑えると自然です。
- 髪色規定がやや緩い職場
- 明確なトーン規定はないが、派手色はNG
- ベースカラー8〜9トーン、フェイスフレーミングカラー9〜10トーン程度までなら、オンライン会議でも悪目立ちしにくい範囲です。
- クリエイティブ職など自由度が高い職場
- トーン制限がなく、ある程度の個性が許容される
- ベースカラーを8〜9トーンにして、フェイスフレーミングカラーを11〜12トーンにすると韓国ヘア寄りの仕上がりになります。
フェイスフレーミングカラーと会社の髪色規定は、「やりたいデザイン」と「現実の制約」のバランスをとるための重要な組み合わせです。
最初に髪色規定を整理しておくと、美容師との相談がスムーズになります。
パーソナルカラーとフェイスフレーミングカラーの相性
フェイスフレーミングカラーとパーソナルカラー(肌色)は、似合わせを左右する大切な軸です。
- イエベ春・イエベ秋タイプに似合いやすい色
- ベージュ系、ハニー系、オレンジ寄りブラウン、ゴールド系
- ブルベ夏・ブルベ冬タイプに似合いやすい色
- アッシュ系、ラベンダーグレージュ、ピンクベージュ、シルバー寄りのくすみカラー
強いビビッドカラーを使わなくても、肌色と調和したフェイスフレーミングカラーを選ぶことで、顔色が明るく見えたり、クマが目立ちにくくなったりします。
似合う色・デザイン・オーダーの具体ステップ
ここからは、実際にフェイスフレーミングカラーをオーダーするときの流れを、4つのステップで整理します。
Step1:自分の条件を整理するセルフチェック
フェイスフレーミングカラーを成功させるためには、最初に次の4つを整理しておくことが重要です。
- 会社の髪色規定
- 「◯トーンまで」と数値で決まっているか
- 「明るすぎる金髪NG」「原色NG」など曖昧なルールなのか
- 顔型と輪郭の特徴
- 丸顔/面長/エラがしっかりしている/おでこが広い など
- 顔型によって、明るくする位置を少し変えるとバランスが良くなります。
- 肌色の傾向
- 手のひらの色や似合う口紅の色から、ざっくりブルベ寄りかイエベ寄りかを自己判断します。
- 白髪の量と出やすい位置
- こめかみ周りだけに少しある
- 分け目に集中的にある
- 全体にパラパラとある
フェイスフレーミングカラーと白髪ぼかしは、とても相性の良い組み合わせです。
顔まわりやこめかみに白髪が多い場合は、その部分を明るくすることで「白髪を染めて隠す」のではなく、「白髪をデザインに混ぜて目立たなくする」方向に発想を変えられます。
Step2:幅と位置からデザインを選ぶ
フェイスフレーミングカラーの見え方を大きく左右するのは、幅と位置です。
- 幅狭タイプ(前髪の一部・こめかみ数ミリ)
- ごくさりげない変化。髪色規定が厳しい職場向きです。
- 中幅タイプ(顔まわり1〜2センチ程度)
- 顔まわりの印象が自然に明るく見える標準的な幅です。
- 広めタイプ(顔まわり〜耳前まで)
- 韓国ヘア寄りのデザイン。職場が自由な人向きです。
丸顔の人は、フェイスラインに沿って縦にスッと落ちる中幅タイプにすると、顔の丸さがほどよく引き締まって見えます。
面長の人は、前髪寄りの幅をやや広めにして額を少し隠すと、縦長の印象が和らぎます。
Step3:美容師に伝えるオーダーフレーズ集
美容室でのカウンセリングは、少し緊張する時間だと思います。
ここでは、そのまま使えるオーダーフレーズをいくつか紹介します。
- 髪色規定を伝えるとき
- 「会社の髪色規定で、全体の明るさは7トーンまでと言われています。」
- 「“明るすぎる金髪はNG”とだけ言われているので、その範囲でお願いしたいです。」
- なりたいイメージを伝えるとき
- 「顔まわりだけ、オンライン会議で顔色が明るく見える程度に、1〜2トーン明るくしたいです。」
- 「SNSの強いコントラストではなく、会社でも浮かない“ほのかなフェイスフレーミング”にしたいです。」
- 白髪について相談するとき
- 「このこめかみ部分に白髪が多いので、ここが目立ちにくくなるようなデザインにしたいです。」
このように、フェイスフレーミングカラーと髪色規定、そして白髪の状態という、必要な情報を具体的に伝えることで、美容師側も提案しやすくなります。
Step4:ブリーチあり・なしの違いを理解する
フェイスフレーミングカラーは、ブリーチを使う場合と使わない場合で仕上がりが変わります。
| 項目 | ブリーチありフェイスフレーミング | ブリーチなしフェイスフレーミング |
|---|---|---|
| ダメージ | 高め。しっかりケアが必要。 | 低〜中程度。普段のカラーとほぼ同じ。 |
| 色の発色 | 明るいベージュ・グレージュ・ハイトーンが可能。 | 落ち着いたブラウン系が中心。トーンアップ幅は控えめ。 |
| 色持ち | 色落ちが早く、黄ばみやすい。ケア剤があると安心。 | 色持ちは比較的良い。褪色してもなじみやすい。 |
| 施術時間 | 長め。ブリーチ工程が追加される。 | 通常のカラーと同じ〜やや長い程度。 |
| 料金の目安 | 通常カラー+デザイン料金で高めになりやすい。 | 通常カラーに少し上乗せ程度の場合が多い。 |
| 職場での目立ち方 | 明度差が大きいと強く目立つ。規定が緩い職場向き。 | 明度差を抑えれば“ほの盛れ”にしやすく、会社員向き。 |
30代会社員で髪色規定がある場合は、まずはブリーチなしフェイスフレーミングカラーを選ぶと、ダメージと目立ちすぎ問題を同時に抑えられます。
よくある不安とQ&A
最後に、30代会社員のお客様から実際によくいただく質問をQ&A形式でまとめます。
Q1. 職場が厳しくても、本当にバレませんか?
髪色規定が厳しい職場であれば、フェイスフレーミングカラーとベースカラーの明度差を+1トーン程度に抑え、幅も狭めにすることで、ほとんどのケースで「なんとなく明るくなった?」程度の印象にとどめることができます。
ただし、規定が非常に厳しい場合や、お客様自身が不安を強く感じる場合は、無理をせず暗めのフェイスフレーミングカラーにする、もしくはインナーカラーに切り替える選択肢もあります。
Q2. 30代後半でも痛く見えませんか?
30代後半で大切なのは「明度差」「色の彩度」「幅」の3つです。
ベースカラーより+1〜2トーンの範囲で、彩度の高すぎないベージュやグレージュを選び、幅を中幅程度に抑えることで、若作りではなく「肌写りが良く見える大人のデザインカラー」という印象になります。
Q3. 白髪はどれくらい目立たなくなりますか?
こめかみや顔まわりに集中している白髪に対しては、フェイスフレーミングカラーとして周辺を明るくすることで、白とブラウンのコントラストを和らげることができます。「完全になくなる」というより、「白髪が髪全体の明るさの中に溶け込んで気になりにくくなる」イメージです。
Q4. 色落ちした後はどうなりますか?
ブリーチありのフェイスフレーミングカラーは、色落ちすると黄みが強く出る場合があります。紫シャンプーやカラートリートメントを併用すると、黄ばみを抑えて色味をきれいに保てます。
ブリーチなしのフェイスフレーミングカラーは、色落ちしてもベースカラーとの差が小さいため、自然なグラデーションになりやすいです。
Q5. もし似合わなかったり、職場で注意されたらどうすればいいですか?
フェイスフレーミングカラーが強すぎた場合は、上からトーンダウンすることで調整できます。フェイスフレーミングカラーとベースカラーの明度差を小さくすれば、印象はかなり落ち着きます。心配な方は、最初から「退色して暗くしてもらいやすい色」を美容師に相談しておくと安心です。
まとめ
- フェイスフレーミングカラーは、コントラストと幅を調整すれば、30代会社員でも十分楽しめるデザインカラーです。
- フェイスフレーミングカラーとベースカラー、フェイスフレーミングカラーと会社の髪色規定、そしてフェイスフレーミングカラーと白髪ぼかしの関係を意識することで、無理のない“ほの盛れ”デザインが見えてきます。
- 髪色規定・顔型・肌色・白髪の状態を整理し、美容師に具体的な言葉で共有することが、失敗を減らす何よりの近道です。
この記事を読み終えた今、少しでも「これなら自分にもできそう」と感じてもらえていたら、とても嬉しいです。
次のカラーのタイミングで、ぜひこの記事のポイントをメモして、担当の美容師さんに見せながら相談してみてください。
参考文献・出典
一般的なヘアカラー理論やトレンド情報については、美容専門誌および業界セミナー資料などを参考にしています。