「have beenとhad been、以前調べたはずなのに、また分からなくなってしまった…」そんな経験はありませんか?TOEIC700点前後の中級者が最もつまずきやすいのが、この完了形の壁です。
しかし、ご安心ください。この2つの紛らわしい時制の違いは、実はたった一つのシンプルな概念で全て説明できます。それは「時間軸のどこに『基準点』を置くか」の違いです。
この記事では、小手先の用例を暗記するのではなく、「基準点」を動かすだけのタイムライン思考法で、have/has/had beenを一生ものの知識に変える方法を伝授します。
この記事を読み終える頃には、完了形の概念が図解でスッキリ理解でき、大学のレポートや将来の英会話で自信を持って時制を使い分けられるようになっているはずです。
なぜ私たち中級者は、完了形で何度もつまずいてしまうのか?
完了形の勉強、お疲れ様です。「have been」と「had been」、本当に紛らわしいですよね。でも、安心してください。そのモヤモヤは、多くの学習者が通る道であり、英語力がもう一段階アップするサインです。
私が主任講師をしていた頃、多くの生徒さんから「『過去のある時点より前って言われても、イメージが湧かないんです』」という相談を受けました。私もかつては同じで、たくさんのルールをただ暗記しようとして、かえって混乱していました。
私たち日本人が完了形でつまずく根本的な原因は、日本語にはない「過去と現在の繋がり」や「過去とそれより前の過去(大過去)の繋がり」を表現するという、英語特有の時間感覚にあります。
しかし、この感覚さえ掴んでしまえば、あなたの英語表現は格段に豊かになります。この記事で、その感覚を一緒にインストールしていきましょう。
結論:違いは「基準点」だけ。タイムライン思考で全て解決
早速、この記事の核心に入ります。現在完了形 (have/has been) と過去完了形 (had been) の違いは、時間軸上の「基準点」が「現在」にあるか、「過去のある時点」にあるか、ただそれだけの違いです。
言葉だけでは分かりにくいので、タイムラインを使った図で見てみましょう。
have been(現在完了形) のイメージhave beenは、「今」を基準にして、過去のある時点から今まで続いている状態や経験を表します。矢印の終点が常に「今 (Now)」になるのがポイントです。- I have been busy since last week. (先週からずっと忙しい)
- → 基準点は「今」。忙しい状態が過去(先週)から「今」まで続いている。
- I have been busy since last week. (先週からずっと忙しい)
had been(過去完了形) のイメージhad beenは、「過去のある時点」を基準にして、それよりさらに前の過去(大過去)から、その基準となる過去の時点まで続いていた状態や経験を表します。- I had been busy until I finished the project yesterday. (昨日そのプロジェクトを終えるまで、ずっと忙しかった)
- → 基準点は「昨日」。忙しい状態がさらに過去から「昨日」まで続いていた。(そして、今はもう忙しくない、というニュアンスが含まれます)
- I had been busy until I finished the project yesterday. (昨日そのプロジェクトを終えるまで、ずっと忙しかった)
この「基準点」という考え方を視覚的に理解するために、以下のインフォグラフィックを用意しました。この図が、あなたの頭の中を整理する手助けとなるはずです。

【結論】: ルールを覚える前に、まず「この文は、いつの話をしているんだろう?」と自問自答する癖をつけてください。
なぜなら、私自身、かつては時制のルールを丸暗記しようとして失敗しました。しかし、「基準点はどこか?」という視点を持ってから、全ての時制がスッと一本の線で繋がったのです。この知見が、あなたの学習のブレークスルーになれば幸いです。
【実践編】have beenとhave goneの違い、説明できますか?
タイムライン思考に慣れてきたところで、健太さんのような中級者が次に混同しやすいポイントに進みましょう。それは、have been to と have gone to の違いです。
ここで一つ、具体的なシナリオを考えてみましょう。
あなたがオフィスで同僚と話しています。上司の田中さんについて、「田中さんはロンドンに出張中です」と言いたい場合と、「田中さんはロンドンに行ったことがあります」と言いたい場合、それぞれ英語でどう表現しますか?
この違いを明確に理解するために、以下の比較表を作成しました。have been toとhave gone toは、話者がいる場所や状況によって意味が全く異なる、重要な表現です。
| 観点 | have been to … | have gone to … |
|---|---|---|
| 話者の状況 | その場所へ行って、今はもう戻ってきている(または、今はそこにいない)。 | その場所へ行ってしまって、今ここにいない。 |
| 意味 | 経験「〜へ行ったことがある」 | 結果・状態「〜へ行ってしまった(ので、不在だ)」 |
| 例文 | Mr. Tanaka has been to London. (田中さんはロンドンに行ったことがある) | Mr. Tanaka has gone to London. (田中さんはロンドンへ行ってしまった) |
つまり、先のシナリオの答えは、「出張中」なら has gone to、「経験がある」なら has been to となります。この違いを意識するだけで、あなたの英語はより正確になります。
FAQ:完了形に関する「最後のギモン」を解消します
Q1: have beenと現在完了進行形have been doingの違いは?
A1: 良い質問ですね。have beenが「状態の継続」(ずっと〜である)を表すのに対し、have been doingは「動作の継続」(ずっと〜し続けている)を表します。例えば、”I have been a student.” (私はずっと学生です) は状態ですが、”I have been studying English.” (私はずっと英語を勉強しています) は動作の継続です。
Q2: had beenは日常会話で本当に使うんですか?
A2: はい、使います。特に、過去の出来事について、その背景や前後関係を詳しく説明したい時に非常に便利です。「彼女に会った時(過去)、彼女は泣いていた(過去)。なぜなら、その前に彼と喧嘩していた(大過去)からだ」のように、物語を語る際には不可欠な表現です。少し大人な、表現力豊かな英語を目指すなら、ぜひマスターしたい時制です。
まとめ:あなたの英語は、もう一段階上のレベルへ
今回は、多くの中級学習者が悩む have been と had been の違いについて、「基準点」という一つの軸で解説しました。
もう一度、この記事の核心を思い出してください。
have been(現在完了形): 基準点は「今」。過去から今への繋がりを示す。had been(過去完了形): 基準点は「過去のある時点」。さらに過去から、その過去の基準点への繋がりを示す。
このタイムライン思考さえ身につければ、もう完了形で迷うことはありません。あなたは、単に単語やルールを知っているだけでなく、ネイティブスピーカーが持つ英語の「時間感覚」を手に入れたのです。
この知識は、大学のレポート作成はもちろん、将来のビジネスシーンや海外でのコミュニケーションで、あなたの強力な武器となるはずです。自信を持って、次のステップに進んでください!