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「係る」の意味と使い方|「関する」「当該」「かかる」との違いも例文で整理

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契約書・稟議・法令っぽい文面を書いていると、急に出てくる「〇〇に係る△△」。
「“関する”と同じ?でも、間違ってたら恥ずかしい…」と手が止まりやすい表現です。

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結論からいうと、「係る」=「関係する/関連する」。ただし、使う場面(硬さ)と、「かかる(前記の)」との混同だけは注意が必要です。


まず結論:「係る」は“関係する”。一番よく使う形は「Aに係るB」

  • Aに係るB=「BはAに関係する(Aに関連する)」
  • 文の役割はシンプルで、**“AでBを限定する”**ための表現です。

例文(そのまま使える)

  • 本件に係る契約書(=本件に関係する契約書)
  • 申請に係る書類(=その申請に関連する書類)
  • 人命に係る問題(=人命に関わる=重要な関連がある問題)
  • 開示に係る情報(=その開示によって対象となる情報)

【結論】: 迷ったら、社内文書は「関する」、法務・官公庁寄りの文書は「係る」を選ぶと事故が減ります。
なぜなら、「係る」は正確に“限定”できる一方で、読み慣れていない人には硬く見えて理解コストが上がるためです。読み手が社外・法務寄りなら「係る」、社内共有なら「関する」に寄せるのが安全です。

Aに係るBは、BがAに関連していることを示す図解


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「係る」「関する」「当該」「について」使い分け(比較表)

「係る/関する/当該/について」迷ったときの早見表

 
表現文章の硬さニュアンス得意な場面
係る硬い(法律・官公庁寄り)AでBを限定(関連づけ)契約書、規程、通知文、法令風の文本件に係る費用
関するふつう(万能)関連全般(読みやすい)社内文書、解説記事、一般向け文章本件に関する費用
当該とても硬い(法令)「その/そのもの」的に特定契約条項、監査・法務、行政文当該費用、当該通知
について口語寄り〜ふつうテーマ提示(話題の対象)説明・案内・メール費用について説明します

「読み手が誰か」で、最適解が変わります。
**一般読者向けなら「関する」「について」**に寄せた方が離脱しにくいです。


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要注意:「かかる」は2種類ある(ここで混乱が起きがち)

1) 「係る(かかる)」=関係する

さっきまで説明してきたやつです。

2) ひらがなの「かかる」=「前記の/このような」(=斯かる)

法律文書では、ひらがなの「かかる」が**“前に述べたその〜”の意味で出ることがあります。
この「かかる」は漢字にすると
「斯かる」**で、「このような」の意味です。

  • 例:
    「AはBに通知する。かかる通知は書面で行う。」
    → この場合は「前記の通知」の意味。

混同回避のコツ

  • 「前記の」なら 当該/この/上記の に置き換えると安全
  • 「関係する」なら 係る/関する に寄せる

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「係る」が便利なケース/やめた方がいいケース

係るが便利

  • Bをきっちり限定したい(どの情報?どの書類?を曖昧にしない)
  • 契約書レビューなどで、“範囲のズレ”が事故になる場面

やめた方がいい(読み手に優しくない)

  • 社内向けの共有資料・ブログなど、読みやすさ優先の文章
  • 読み手が「係る」に慣れていない層で、理解が止まりやすいとき
    (公用文は“読み手に伝わる”ことを重視する、という考え方にも沿います)

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ありがちなミスと“安全な言い換え”

  • ❌「本件に係るについて」みたいに、助詞が渋滞する
    • ✅「本件について」「本件に関する」で整理
  • ❌「かかる」を全部「係る」に変換してしまう
    • ✅ “前記の”なら「当該/上記の/この」と言い換える
  • ❌「係る」を多用して文章が“官僚っぽく”なる
    • ✅ 読み手が一般なら「関する」を基本にして、必要な箇所だけ「係る」

FAQ(最後のモヤモヤを潰す)

Q1. 「係る」と「関する」は完全に同じ?

ほぼ同じ意味ですが、「係る」の方が硬く、限定の匂いが強いです。法務・契約系でよく使われます。

Q2. 「Aに係るB」のAとB、どっちが大事?

文の見た目はBが主役で、AはBを限定する情報です(「どのBか」を決める)。

Q3. 「当該」と「係る」はどう違う?

  • 当該:そのものズバリ(特定の強さが強い)
  • 係る:Aとの関連でBを限定(“関連づけ”の匂い)

Q4. 「人命に係る」は「関わる」と同じ?

近いです。文脈として「重要な関連がある(軽くない)」という強さが出ます。

Q5. ひらがなの「かかる」を契約書で見た。何?

多くは「前記の/このような」の意味(=斯かる)です。混同を防ぐため「当該」などに直す運用もあります。

Q6. メールでも「係る」を使っていい?

相手が法務・官公庁寄りなら自然ですが、一般相手や社内向けなら「関する」「について」の方が親切です。


まとめ(迷ったらここだけ)

  • 係る=関係する/関連する。基本形は **「Aに係るB」**
  • ひらがなの 「かかる」=前記の(斯かる) の用法があり、ここが最大の混乱ポイント
  • 読み手が一般なら **「関する」**を基本にして、限定が必要な箇所だけ **「係る」**にするのが安全

[著者情報]

佐藤 まどか|法務・ビジネス文書ライター
企業の契約書・規程・社内文書の読みやすさ改善(言い換え・用語統一)を支援。法務寄りの硬い日本語を、読み手が迷わない形に整えるのが専門です。


[参考文献リスト]