年末の買い物中、数の子を眺めながら「そういえば、これって何の魚の子どもなんだろう?」と、ふと思ったことはありませんか?
毎年お正月に当たり前のように食卓に並ぶけれど、その由来を詳しく知る機会は意外と少ないものですよね。
その答え、実はとても素敵なストーリーがあるんです。この記事を1分読むだけで、長年の疑問がスッキリ解決し、今年のお正月には家族にちょっと自慢できる「ものしり博士」になれますよ。
この記事を書いた人
佐々木 美穂(ささき みほ)/食文化コーディネーター
日本の行事食や、食材の歴史・文化的背景を専門としています。料理雑誌での連載や、食品メーカーのウェブサイトコンテンツ監修などを通じて、「知ることで、いつもの食事がもっと楽しくなる」をモットーに活動中。食卓での素朴な「なぜ?」に、優しく寄り添うことを大切にしています。
結論:数の子の親は「ニシン」という魚です
さっそく結論からお伝えしますね。
数の子の親は、「ニシン」という魚です。
ニシンは、かつては北海道などで大量に獲れた、日本人にとって非常に身近な魚でした。まずは「数の子のお父さん、お母さんはニシンなんだ」と、この点だけしっかり押さえておきましょう。
なぜおせち料理に?子孫繁栄を願う、素敵な理由
では、なぜそのニシンの子である数の子が、おせち料理に欠かせない縁起物になったのでしょうか。
ここが一番面白いポイントなのですが、数の子は、その粒の多さから「子孫繁栄」を象徴するものとされています。たくさんの卵(子ども)が、家族が未来永劫続いていく様子を表しているのですね。
そして、その由来は親であるニシンに隠されています。
ニシンは、漢字で「二親」と書くことがあります。つまり、「二人の親からたくさんの子どもが生まれる」という、非常に縁起の良い連想に繋がるわけです。
この「ニシン(二親)からたくさんの子が生まれる」というストーリーこそが、数の子がお正月に食べられる最大の理由です。お子さんから「どうしておせちに数の子が入っているの?」と聞かれたら、ぜひこのお話をしてみてください。

家族に話せる!数の子の面白い豆知識3選
親がニシンであること、そして子孫繁栄の意味がわかっただけでも十分ですが、もう一歩進んだ豆知識があれば、食卓での会話がさらに弾みますよ。明日から使える3つの雑学をご紹介します。
その1:昔はカチカチの「干し数の子」だった
今でこそ塩漬けされた「塩数の子」が一般的ですが、冷蔵技術がなかった時代は、天日で乾燥させたカチカチの「干し数の子」が主流でした。これを何日もかけて水で戻して食べていたそうで、今よりもずっと手間のかかる高級品だったのです。
その2:見た目の美しさから「黄色いダイヤ」とも呼ばれる
鮮やかな黄金色に輝く数の子は、その見た目の美しさと希少性から「黄色いダイヤ」という素敵な別名を持っています。おせち料理をパッと華やかにしてくれる、まさに宝石のような存在ですね。
その3:実は「祝い肴三種」の重要メンバー
おせち料理の中でも、特に欠かせないとされる三品目を「祝い肴三種(いわいざかなさんしゅ)」と呼びます。数の子はこの祝い肴の一つで、関東でも関西でもメンバーに含まれる、日本全国で愛される重要な縁起物なのです。
よくある質問(FAQ)
最後に、数の子に関してよくいただく質問にお答えします。
Q. プリン体は多いですか?
A. はい、魚卵である数の子はプリン体を多く含みます。100gあたり約140mg程度含まれているため、痛風などでプリン体を気にされている方は、食べる量に少し注意すると安心です。
Q. 美味しい数の子の選び方は?
A. 形が崩れておらず、一腹(ひとはら)が大きく、色が明るい黄金色のものを選ぶのがおすすめです。また、身が厚く、透き通るような透明感があるものが、歯ごたえも良く美味しいとされています。
まとめ
これでもう、数の子を見るたびに「何の魚だっけ?」と迷うことはありませんね。
- 数の子の親は「ニシン」
- おせちで食べるのは「子孫繁栄」の願いが込められているから
この2点を押さえておけば、もう完璧です。
ぜひ、今年のお正月は、この素敵なストーリーを食卓で話してみてください。きっと、いつもより味わい深い、豊かな時間になりますよ。
[参考文献リスト]