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個人事業主の経費はどこまで?税務署に怒られないラインの決め方

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フリーランスや個人事業主として仕事をしていると、こんなモヤモヤを抱えやすいです。

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  • 「正直、どこまで経費にしていいのか分からない」
  • 「SNSでは“全部経費でOK”って見るけど、本当のところどうなの?」
  • 「怖くてあまり経費に入れていない。けど、損している気もする」

家賃、スマホ、通信費、カフェ代、本、サブスク、美容院や服。
仕事にも私生活にも関係している支出は、どこまで経費として認められるのかが本当に分かりづらいですよね。

この記事では、フリーランス専門税理士として多くの個人事業主を見てきた経験をもとに、

攻めすぎず、ビビりすぎず、自分で「ここまでは大丈夫」と説明できる経費ラインの決め方

を、3ステップのフレームにまとめて解説します。

読み終わるころには、

  • 自分の支出を「OK/グレー/NG」にざっくり仕分けできる
  • 家賃・スマホ・カフェ代などについて、自分なりのマイルール(%とメモの付け方)を決められる
  • 「税務署に聞かれても、この理由で説明できる」と思える

という状態になることをゴールにしています。

※ここでお伝えする内容は、一般的な考え方と私の実務経験に基づく解説です。最終的な判断は、あなたの具体的な状況に応じて、所轄の税務署や顧問税理士に相談してください。


目次

みんな本当はどこまで経費にしてるの?モヤモヤの正体

まずは、あなたが感じているモヤモヤを言語化してみます。

「全部経費にしたい自分」と「怒られたくない自分」

たとえば、こんな1日を想像してください。

  • 午前:自宅でデザイン作業。
  • 昼:カフェに移動して、ランチを食べながら作業。
  • 午後:クライアントとのZoomミーティング。
  • 夜:YouTubeでデザインの海外チュートリアルを見ながら勉強。

その1日の中だけでも、こんな支出が出てきます。

  • 自宅家賃・光熱費・Wi-Fi
  • スマホ料金
  • カフェでのランチ・ドリンク
  • PCやソフトのサブスク
  • デザインのオンライン講座や書籍

どれも仕事と全く無関係とは言い切れません。
だからこそ、「全部経費にしてもいいのでは?」という気持ちと、「いや、さすがに全部はまずいだろう」という気持ちが、頭の中でぶつかります。

モヤモヤの正体は「ルールの有無」ではなく「自分なりのライン不在」

多くの個人事業主を見てきて感じるのは、

実は“税法のルールを知らないから不安”なのではなく、
“自分なりのラインが決まっていないから不安”になっている人がとても多い

ということです。

必要経費の大原則はシンプルです。

「その支出が、事業の収入を得るために必要だったかどうか」

しかし現実には、

  • 仕事とプライベートが混ざる「家事関連費」が多い
  • 100%仕事とは言い切れない支出が多い
  • SNSやブログで真逆のことが書かれている

といった理由から、判断に迷いやすくなります。

つまり、モヤモヤの正体は、

  • 税務署がどう見るのか分からない
  • 周りが「いける」と言っているラインと、自分の感覚がズレている
  • 「ここまでは大丈夫」というマイルールがない

という、「説明できるライン」が決まっていない不安なのです。


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攻めすぎずビビりすぎない“経費の3ステップ判断フレーム”

ここからは、私がフリーランスの方にいつもお伝えしている、

攻めすぎずビビりすぎない、経費判断の3ステップフレーム

を紹介します。

この3ステップを通過できた支出を「経費候補」と考えると、判断がかなりラクになります。

Step1:事業とのつながりを一言で説明できるか?

最初のチェックポイントは、その支出と事業の関係を、一言で説明できるかどうかです。

  • 「それはどんな売上のための支出ですか?」
  • 「どんなスキルアップのための支出ですか?」

たとえば、

  • カフェ代
    →「クライアントへの納品前に作業時間を確保するためのカフェ利用」
  • デザインの本
    →「受注した案件に必要なレイアウトの勉強のための書籍購入」
  • 美容院代
    →「YouTube配信で顔出しするための印象アップとしての施術」

のように、事業と支出の結びつきが具体的に説明できるかどうかが、最初のハードルです。

逆に、

  • 「なんとなく作業がはかどる気がするから」
  • 「フリーランスっぽいから」
  • 「仕事のストレス解消のため」

のような説明しかできない場合は、経費としてはかなり弱いと考えた方が安全です。


Step2:家事関連費かどうかを判断し、家事按分を検討する

次に考えるべきは、

その支出が「家事関連費」かどうか

です。

家事関連費とは?

家事関連費とは、

  • 事業と私生活の両方に関連する支出

のことです。

典型例は以下のようなものです。

  • 自宅家賃・光熱費・水道代
  • 自宅のインターネット回線
  • スマホ料金
  • 車の維持費(ガソリン・駐車場など)

家事関連費は、「家事按分(かじあんぶん)」という考え方を使います。

家事按分とは、家事関連費を「事業に必要な部分」と「私生活の部分」に分けて、事業に必要な部分だけを経費として計上する方法です。

たとえば、自宅の一室(全体の25%)を仕事専用スペースにしている場合、

  • 家賃や光熱費の25%を経費にする

といったイメージです。

このとき大事になるのが、

  • 面積(自宅のうち、仕事部屋の割合)
  • 使用時間(1日のうち何時間を仕事に使っているか)
  • 使用頻度(スマホや車をどのくらい仕事に使っているか)

といった、「按分の根拠」をきちんと説明できることです。


Step3:金額と頻度の“常識ライン”をチェックする

最後に見てほしいのが、

金額と頻度が、売上規模や仕事内容に対して極端ではないか

という点です。

たとえば、

  • 年間売上100万円なのに、家賃の80%を経費にしている
  • デザインの売上より、カフェ代の方が多い
  • スマホ代を100%経費にしつつ、プライベートでもかなりヘビーに使っている

など、「常識的な感覚から見て極端に見えるケース」は、税務調査で目立ちやすくなります。

必要経費は、「収入を得るために必要だった支出」です。
その必要経費の合計が大きくなればなるほど、事業所得(=収入−必要経費)は小さくなり、結果として税金も減ります。

そのため、

必要経費は、事業所得や業種とのバランスを見ながら判断される

という視点は、ぜひ持っておいてください。

個人事業主の経費を判断する3ステップのフロー図


【結論】: 経費にするか迷った支出は、「事業とのつながり」「按分の根拠」「金額と頻度」の3つをノートに一言ずつメモしておくだけでも、税務署への説明力が大きく変わります。

なぜなら、税務調査の現場では「絶対ダメな支出かどうか」よりも、「きちんと考えて判断しているか」「その判断を説明できるか」が重視される場面が多いからです。この3点メモは、将来の自分を守る保険になるので、今日から少しずつ始めてみてください。


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家賃・スマホ・カフェ・美容…項目別“ぶっちゃけライン”とマイルール例

ここからは、実際に迷いやすい支出を、項目別に整理していきます。

  • 家賃・光熱費・通信費
  • カフェ代・交際費
  • 書籍・オンライン講座・サブスク
  • 美容・衣服・身だしなみ

それぞれについて、

  • OKの典型例
  • グレーな例
  • ほぼNGな例
  • マイルールとメモの書き方

という形で見ていきます。


自宅家賃・光熱費・通信費

自宅で仕事をしている個人事業主にとって、家賃と光熱費は大きなテーマです。

OKの典型例

  • 自宅の一室を仕事専用スペースとして使っており、その部分の面積に応じた割合を家賃・光熱費として経費計上している。
  • 「仕事部屋6畳/自宅全体24畳 → 25%」のように、数字で根拠を説明できる。

グレーな例

  • リビングも仕事に使っているからといって、「なんとなく半分くらい」として50%を経費にしているが、具体的な根拠は用意していない。
  • 在宅時間のほとんどを仕事に使っているからと、家賃の大部分を経費にしている。

ほぼNGな例

  • 明らかに自宅の多くを生活用として使っているのに、家賃の80〜90%を経費にしている。
  • ワンルームで仕事専用スペースが明確でないにもかかわらず、家賃をほぼ全額経費にしている。

カフェ代・交際費・打合せ費

カフェ作業が多いフリーランスにとって、カフェ代も悩ましいところです。

OKの典型例

  • クライアントとの打合せで利用したカフェ代
    → 「◯◯株式会社Aさんとの打合せ」とメモを残している。
  • 自宅では作業できない事情(工事の騒音、来客など)があり、作業場所としてカフェを利用した日がたまにある。

グレーな例

  • ほぼ毎日カフェに行き、ランチを含めてすべてを経費にしているが、作業の有無や内容をメモしていない。
  • 友人との雑談を兼ねたカフェ代を、すべて打合せ費として経費にしている。

ほぼNGな例

  • いわゆる「カフェ巡り」が趣味で、その多くを経費にしている。
  • 明らかに仕事とは関係ないデートや家族との外食費を、打合せ費や会議費として処理している。

書籍・オンライン講座・サブスク

スキルアップ系の支出は、事業との関連性を説明しやすい一方で、「趣味との境界」が問題になります。

OKの典型例

  • 受注している案件の分野に直接関連するデザイン本や技術書。
  • 仕事で使うソフト(デザインツール・クラウドストレージなど)のサブスク費用。

グレーな例

  • 仕事に関係があるような、ないような自己啓発系の本。
  • 仕事でも使うが、私生活でもかなり使っている動画配信サービス。

ほぼNGな例

  • 完全に趣味の漫画・小説・映画の配信サービス(仕事と無関係な視聴がほとんど)。
  • 仕事と関連性を説明できないオンラインサロンや高額セミナー。

美容・衣服・身だしなみ

ここが一番「ぶっちゃけ話」が多いゾーンです。

OKの可能性があるケース

  • YouTubeやインスタで顔出ししているクリエイターが、撮影用に明らかに業務用として使う衣装を購入した場合。
  • セミナー登壇や営業など、人前に出る機会が多い仕事で、そのために購入したスーツなど。

かなりグレーなケース

  • 日常でも使っているメイク・ヘアカット・服を、「印象が大事だから」という理由だけで経費にしている。
  • どこまでが仕事用で、どこからが私生活用なのか、線引きができていない。

ほぼNGな例

  • 明らかにプライベートの趣味ファッションを、すべて「仕事用衣装」として経費にしている。
項目OK例グレー例NG例おすすめ按分・メモ例
自宅家賃・光熱費仕事専用部屋の面積割合を根拠に25%を経費にするリビングでも作業するからと、根拠なく50%にしているワンルームで明確な仕事スペースがないのに80〜90%を経費にする「仕事部屋6畳/全体24畳=25%。家賃・光熱費の25%を経費。按分根拠をノートにメモ」
インターネット回線自宅のWi-Fiを仕事で8割以上使っており、70%程度を経費にする趣味の動画視聴も多いが、とりあえず半分を経費にしているほとんどが動画配信視聴なのに100%を経費にする「1日の仕事時間とプライベート時間の比率から、70%を経費に。設定内容をメモ」
スマホ料金仕事用の電話・SNS・メールで主に使い、仕事比率を6〜7割と見積もって経費にする私用通話も多いが“なんとなく”80%を経費にしている家族との通話とゲームがメインなのに、100%を経費にする「直近1週間の使用状況から、仕事:私用=7:3と概算し、70%を経費に。スクショを保存」
カフェ代クライアントとの打合せで利用したカフェ代一人作業だが、毎日のランチ代まで含めて全て経費にしている友人との雑談やデートのカフェ代まで会議費として処理している「打合せ・作業内容をレシート裏や会計ソフトのメモに記載。『◯◯案件デザイン作業』など」
書籍・オンライン講座受注案件や専門分野に直結するデザイン本や技術書自己啓発系で仕事との関連が薄い書籍完全に趣味の漫画・小説「案件名/スキル名と紐づけて『◯◯案件のためのレイアウト研究』とメモ」
美容・衣服顔出し配信用に仕事限定で使う衣装日常でも使うが、営業用として買った服完全にプライベートのファッション全般「登壇・配信でしか使わない衣装に限定し、その旨をメモ」

経費に入れる前に確認したい3つの質問

経費にするか迷ったときは、次の3つを自分に問いかけてみてください。

  1. 「この支出は、どの売上・どの案件・どのスキルアップにつながっているか?」
  2. 「家事関連費なら、どのくらいの割合を事業用と考えるのが妥当か?」
  3. 「売上規模や仕事内容から見て、金額や頻度が極端ではないか?」

この3つに「自分の言葉で」答えられれば、その支出は経費候補と言えます。
どれか1つでも答えに詰まる場合は、グレーかNG寄りと考えて、慎重に判断することをおすすめします。


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よくあるQ&A:こんなケースは経費になる?ならない?

最後に、実務でよく聞かれる質問をQ&A形式でまとめます。

Q1. 売上がほとんどない年でも、家賃や通信費は同じ割合で経費にしていいですか?

A. 一般的には、「事業の実態があるかどうか」が大切です。

  • 売上がゼロでも、事業の準備や営業活動を継続しているなら、事業用の割合を適切に見積もったうえで経費にできる可能性があります。
  • 一方で、実質的に事業活動をしていない期間の支出を、大きな割合で経費にするのはリスクが高くなります。

「その年に、どれだけ事業として動いていたか」を、簡単にメモで残しておくと安心です。


Q2. 税務署から電話が来たら、どう対応すればいいですか?

A. 税務署からの連絡は、それだけで「悪いことをした」という意味ではありません。

  • まずは落ち着いて、要件を聞きましょう。
  • その場で分からないことは、無理に答えず「内容を整理して折り返し回答します」と伝えて構いません。
  • 不安な場合は、税理士に相談したうえで対応することをおすすめします。

重要なのは、「経費の根拠をきちんと説明しようとしている姿勢」です。


Q3. カフェで作業したけれど、領収書をもらい忘れました…。

A. 少額の支出であれば、レシートがなくても「出金伝票」やメモで対応できる場合があります。

  • 日付・金額・支払先・内容(◯◯案件の作業のための飲食費など)を、ノートや会計ソフトに記録しておきましょう。
  • ただし、金額が大きい支出や頻度が高い支出で、証憑が全くない状態が続くのは好ましくありません。

今後は、カフェを出る前にレシートを写真で撮る、など自分なりのルールを作ると安心です。


Q4. 経費を入れすぎたかも…と不安になったとき、何をチェックすればいいですか?

A. 次の3点を見直してみてください。

  1. 仕事との関係を具体的に説明できるか
  2. 按分の根拠(面積・時間・頻度)が自分で説明できるか
  3. 売上規模や業種と比べて、極端に大きすぎる項目がないか

どこか一つでも「説明に自信がない」と感じる項目があれば、

  • 経費割合を少し下げる
  • メモや証拠を追加で残す
  • 専門家に相談する

といった調整を検討してみてください。


Q5. どのタイミングで税理士に相談した方がいいですか?

A. おおまかな目安として、

  • 売上が年間で300〜500万円を超えてきたころ
  • 経費の金額が大きくなり、「このままで本当に大丈夫か?」という不安が強くなってきたころ

が、一度税理士に相談する良いタイミングです。

一度、現在の経費の考え方や帳簿の付け方を「健康診断」してもらうだけでも、かなり安心感が変わります。


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この記事のまとめと、今日からできる一歩

最後に、この記事の要点を整理します。

経費判断の3ステップフレーム

  1. 事業とのつながりを一言で説明できるか?
  2. 家事関連費なら、按分の割合と根拠を決められるか?
  3. 金額と頻度が、売上規模や仕事内容から見て極端ではないか?

代表的な支出は「OK/グレー/NG」でざっくり仕分ける

  • 自宅家賃・光熱費・通信費
    → 面積や使用時間をもとに、無理のない割合を決めてメモを残す。
  • カフェ代・交際費
    → 仕事の内容を具体的にメモし、友人との雑談やデートなどは経費にしない。
  • 書籍・オンライン講座・サブスク
    → 「どの案件・どのスキルアップのためか」を説明できるものに絞る。
  • 美容・衣服
    → 基本はNG寄りと考え、本当に仕事限定で使用するものにだけ絞る。

今日からできる「自分を守る一歩」

今日のうちに、「自分の経費マイルールメモ」を作ってみてください。

  • 家賃・通信費・スマホ・カフェ代など、金額が大きいもの・頻度が高いものをピックアップする
  • それぞれについて、
    • 経費にする割合(%)
    • その根拠(面積・時間・頻度など)
    • メモの書き方(会計ソフトにどう書くか)
  • を、ノートやメモアプリに書き出しておきましょう。

このメモは、

  • 来年以降も同じルールで運用するための基準書
  • 税務署や税理士に説明するときの強い味方

になります。

不安になったときには、

「全部OKにするか全部NGにするか」ではなく、
「自分で説明できるラインを決めて、それを毎年ブレずに続ける」

ことを、思い出していただければ嬉しいです。