「プログラミングスクール やめとけ」で検索したあなたは、たぶん今──
数十万円の受講料を払う直前か、無料カウンセリングで背中を押されて不安が増えた直後ではないでしょうか。
結論から言うと、プログラミングスクールは“やめとけ”な人もいれば、“最短ルート”になる人もいます。
差を生むのは、才能ではなく目的・時間・学習体力・環境の噛み合わせです。
この記事では、煽りでもポジショントークでもなく、**「あなたが後悔しないための判断」**にだけ集中して整理します。
[著者情報]
筆者: 柊(ひいらぎ)|キャリア支援×学習設計アドバイザー
専門領域: 未経験からのIT転職・学習計画設計・スクール選定のセカンドオピニオン
実績: 未経験者の学習相談(独学/スクール/職業訓練を含む)を継続支援。転職成功よりも「撤退判断」を含めた後悔最小化を重視。
スタンス: スクールを売りません。払う前に“損しない判断軸”を渡すのが役目です。
「やめとけ」と言われる本当の理由は、だいたい3つです(当事者モード)
最初にハッキリさせたいのは、否定的な意見の多くは「プログラミング」そのものではなく、**“買い方(契約の仕方)”と“期待値”**に向いている点です。
理由1:受講料より痛いのは「期待値のズレ」
「受ければ就職できる」「未経験でも3か月で現場」みたいな空気に飲まれると、現実とのギャップで折れます。
スクールで得られるのは、だいたい次の2つです。
- 学習を続けるための環境(強制力・締切・質問先)
- 就職活動の材料(ポートフォリオ・面談対策)
逆に言うと、これらが要らない人にとっては高い買い物になります。
理由2:「時間が足りない」問題は、お金で完全には解決しない
スクールは時間を買う手段ですが、ゼロにはできません。
平日夜と土日をどう使うかが勝負で、ここが詰まると「やめとけ」側になります。
理由3:契約トラブル(解約・返金・勧誘)のストレスが想像以上
“無料相談のつもり”が、いつの間にか高額契約へ流れるケースは実際に注意喚起があります。たとえば国民生活センターの見守り情報では、Web会議で無料カウンセリングを受けたら高額契約を勧誘された例が紹介されています。
「Web会議で就活のアドバイスをもらうはずが、高額なプログラミングスクールを勧誘された」
出典: [学生の就活の不安につけ込むトラブル/国民生活センター,]
【結論】: 「スクールに行くか」より先に、“何を達成したいか”を1行で書けないなら契約しないでください。
なぜなら、目的が曖昧なまま契約すると、カリキュラムの途中で「これ、私が欲しかった未来だっけ?」が必ず起きます。途中で迷いが出るのは普通ですが、目的が言語化できている人ほど復帰が早いです。この知見が、あなたの後悔を減らす助けになれば幸いです。
後悔しないための判断軸7つ(解説者モード)
ここからは、感情ではなく判断の条件に落とします。
下の7つのうち、3つ以上が「NO」なら“今はやめとけ”寄りです。
判断軸(7項目)
| 判断軸 | YESの基準 | NOのサイン |
|---|---|---|
| 1. 目的が明確 | 「いつまでに、何職種で、年収・働き方はこの範囲」と言える | “とりあえずIT” |
| 2. 学習時間 | 週10〜15時間を3〜6か月確保できる | 忙しさが不確定/家庭事情が読めない |
| 3. 学習体力 | 自走できる(調べて試して戻る)ができる | つまずくと止まる/質問が苦手 |
| 4. 支援の必要性 | 強制力・質問先・締切が明確に必要 | 自分で習慣化できる |
| 5. 就職の現実 | ポートフォリオ作成と応募活動までやる覚悟 | “受けたら紹介される”期待 |
| 6. 契約条件の理解 | 解約・返金・分割・総額を理解している | 重要事項説明が曖昧/即決圧 |
| 7. 代替手段の比較 | 独学・教材・職業訓練・給付制度と比較済み | 比較せず「ここしかない」状態 |

スクール・独学・職業訓練を「目的」で比較する(レポーターモード)
「スクール vs 独学」は二択に見えて、実は設計の問題です。
スクールは学習環境(仕組み)、独学は教材と自分の習慣化、職業訓練や給付制度は費用圧縮が強みになります。
経済産業省の資料では、将来的なIT人材需給ギャップの議論が継続しており、学び直し(リスキリング)の必要性が示されています。
だからこそ「学ぶかどうか」より、“どう学ぶか”の損得が重要です。
| 観点 | プログラミングスクール | 独学(教材+自己管理) | 職業訓練/給付制度の活用 |
|---|---|---|---|
| 向いている目的 | 転職・短期で形にしたい | 趣味・長期で積み上げ | 費用を抑えて学び直し |
| 強み | 強制力/質問先/就活支援 | 安い/自由/必要分だけ | 金銭負担が下がる可能性 |
| 弱み | 高額/合わないと損失大 | 継続が最大の壁 | 条件・対象講座・手続きがある |
| 成果が出る条件 | 学習時間+課題提出+作品 | 週間計画+検証習慣 | 制度理解+期限管理 |
| 失敗パターン | 目的曖昧で受け身 | 迷子になり手が止まる | 申請漏れ/対象外 |
「給付金」で費用を下げられる可能性はある
雇用保険の教育訓練給付は、条件により支給割合や上限が決まります。たとえばハローワークの案内では、一定条件で教育訓練経費の50%(上限あり)、さらに条件を満たすと70%や80%といった扱いが示されています。
厚生労働省の教育訓練給付制度の案内も、制度全体の説明を確認できます。
「スクール代が高い」不安が強い人は、受講前に“制度適用の可否”を確認してから比較してください。
契約の“逃げ道”は、契約前にだけ作れます
プログラミングスクールが「特定継続的役務提供」に当たるかどうか等で扱いは変わりますが、消費者庁のQ&Aでは、該当する役務(例:パソコン教室等)について中途解約時の損害賠償等の上限が整理されています。
ここは法的な細部に踏み込みすぎると危険なので、私から言える実務は1つだけです。
重要事項説明書と契約書を、必ず持ち帰って読み、疑問点を文章で質問する。
それに誠実に答えない事業者なら、学習支援もだいたい雑です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「未経験30代」でもスクールは意味ありますか?
あります。ただし、“転職市場で戦える材料(作品+説明力)”を作る設計が必須です。年齢より、「何が作れて、どう考えて作ったか」を語れるかが差になります。
Q2. 独学で挫折しそうです。スクール一択?
一択ではありません。独学+メンター(週1面談)のように、強制力だけ外注する方法もあります。
「毎日2時間」より、“週の提出物”を決めるほうが継続しやすいです。
Q3. スクールを選ぶとき、何を確認すればいい?
最低限、次の3つは確認してください。
| 確認項目 | ここが曖昧なら危険 |
|---|---|
| ① 学習成果の定義 | 「何が作れたら卒業か」が曖昧 |
| ② サポートの実態 | 質問回数・返信時間・担当の質が不明 |
| ③ 就職支援の範囲 | 求人紹介の有無より「作品添削・面接対策」が弱い |
Q4. 解約・返金って実際どうなの?
契約形態や提供内容で違います。消費者庁の「特定継続的役務提供Q&A」には上限の考え方が整理されています。
ただ、現場では**「言った/言わない」**になりがちなので、最初から文章で残すのが最強です。
Q5. そもそも「学ぶ価値」はありますか?
あります。IT人材の需給やリスキリングの必要性は政策資料でも議論されています。
ただし価値があるのは「受講」ではなく、学んだ結果として“作れる・説明できる”状態です。
まとめ: 「やめとけ」を“損しない判断”に変える
最後に、今日できるアクションを短くまとめます。
- 目的を1行で書く(転職/副業/趣味・期限・理想の働き方)
- 週の学習時間を現実で見積もる(まず2週間だけ実験)
- 比較表の3ルート(スクール/独学/制度活用)を並べて検討
- スクールを検討するなら、契約は即決しない(書面を持ち帰る)
あなたが欲しいのは「スクール」ではなく、後悔しない未来の取り方です。
焦って契約するより、焦りを“条件”に変えて判断してください。
[参考文献リスト]
- IT人材需給に関する議論資料(PDF) – 経済産業省
- 教育訓練給付制度 – 厚生労働省
- 教育訓練給付金(支給額等) – ハローワークインターネットサービス
- 特定継続的役務提供Q&A(中途解約の上限) – 消費者庁
- 就活の不安につけ込む高額な勧誘に注意(見守り情報) – 国民生活センター
- 学生の就活の不安につけ込むトラブル(PDF) – 国民生活センター