「端末は配った。クラウドも契約した。
…でも、授業はほとんどいつも通りのまま。」
GIGAスクール構想が進んだ今、多くの学校でこんな“モヤモヤ”が残っています。
スクールタクトは、ブラウザだけで協働学習やアクティブラーニング、スタディログ(学習の記録)の蓄積までを一気通貫で支援する授業支援クラウドです。
この記事では、情報主任・ICT担当の先生をメイン読者として、
- スクールタクトで実現できる授業の変化
- 導入前に押さえておくべきポイント
- 他ツールとのざっくり比較
- 現場でよく出るQ&A
までを、「現場の先生の負担を増やさない」視点で整理します。
GIGA後の授業が「なんとなく変わらない」理由
1. 端末はあるのに授業が変わらない典型パターン
GIGA端末が整備された多くの学校で、次のような状況が見られます。
- ログインやプリント配布に時間がかかり、「やっぱり紙の方が早い」と感じる
- アプリやサービスが多すぎて、どれを使えばいいか分からない
- 一部の“IT得意な先生”だけが積極的に使い、活用の差が広がる
この結果、ICT担当の先生は次のようなジレンマを抱えがちです。
「せっかくの端末環境を、もっと学びに結びつけたい。でも、新しいツールを増やすと現場がパンクする。」
2. 「協働学習」と「学習ログ」がバラバラになりがち
授業支援ツールや学習アプリはたくさんありますが、
- 協働学習に強いツール
- テスト・ドリルに強いツール
- ポートフォリオや学習ログに強いツール
…と、機能が分断されていることがよくあります。
その結果、
- 協働学習はAというアプリ
- 小テストはBというサービス
- 振り返りは紙のノート
といった形で、学びのデータが散らばり、あとから活用しづらい状態になりやすいのです。
3. スクールタクトがねらう「一本化」の方向性
スクールタクトは、
「ブラウザだけで協働学習・アクティブラーニングを行い、回答・振り返りをスタディログとして蓄積する」ことをコンセプトにした授業支援クラウドです。
- 端末やOSを問わず利用できること(マルチOS/デバイスフリー)
- 生徒同士の回答共有やコメント機能、ルーブリック評価など“学び合い”に特化した機能
- 振り返りAI分析やスタディログに基づいたポートフォリオ機能など、評価・改善までを支える仕組み
これらをひとつのクラウドでつなぐことで、
ICT担当の先生が抱えていた「ツールの分散」の課題を減らす設計になっています。
【結論】: 最初から「全部の機能を使い切ろう」としないで、スタディログを残したい授業シーンを1つ決めて試すことがおすすめです。
なぜなら、最初から機能を網羅しようとすると研修も運用も複雑になり、現場の先生が「難しそう」と感じてしまうからです。1つの授業パターンで成功体験が生まれると、先生方の間で自然と活用が広がりやすくなります。この知見が、最初の一歩を踏み出す勇気につながれば幸いです。
スクールタクトで実現する「学びのサイクル」と独自価値
1. スクールタクトの中核エンティティ
スクールタクトを理解するうえで重要な要素(エンティティ)を整理すると、次のようになります。
- スクールタクト本体:ブラウザベースの授業支援クラウド
- 協働学習機能:回答共有、コメント、いいね、シンキングツールなど
- スタディログ/ポートフォリオ:回答や振り返りが蓄積された学習履歴
- 振り返りAI分析:生徒の振り返りのテキストをAIが分析し、傾向や次への示唆を可視化する機能
- 端末環境(GIGA端末):iPad・Chromebook・Windowsなど、学校に既にあるデバイス群
関係性のイメージ:
- スクールタクトは、GIGA端末上で動く共通の授業プラットフォーム。
- 協働学習機能を使うことで、生徒同士の「考えの見える化」と「学び合い」が起こる。
- その過程で生まれた回答や振り返りは、スタディログとして自動的に蓄積される。
- 振り返りAI分析によって、スタディログから授業改善や評価に直結する示唆が得られる。
2. 「一時間の授業」を通して見るスクールタクト
1コマの授業を例に、スクールタクトを使った学びのサイクルをシンプルに整理すると次のようになります。
- 導入(つかみ)
- 先生がスクールタクトで簡単な問いを配信
- 生徒がGIGA端末からすぐに回答(クリックや短文でもOK)
- 展開(協働学習)
- 回答一覧を画面上で共有し、特徴的な意見をピックアップ
- コメント機能で互いの考えに質問や感想を付け合う
- まとめ(振り返り)
- 生徒が振り返り欄に「今日わかったこと・次にやりたいこと」を記入
- 振り返りAI分析が、キーワードや傾向を教員用に整理
- 授業後(評価・次の授業づくり)
- 先生は振り返りAI分析やスタディログを見て、次時の授業案に反映
- 評価の観点に沿ってコメントやルーブリック評価を行う
3. この記事のUVP(独自価値)の位置づけ
多くの解説記事は、スクールタクトの機能紹介で終わりがちです。
このコンテンツでは、
- 「ICTが得意でない先生も含めて、職員室全体で回せるか?」
- 「協働学習と評価・振り返りを、スタディログとして一本の線でつなげられるか?」
という視点で、スクールタクトの活用と導入手順を整理している点が、独自価値です。

導入ステップと他ツールとのざっくり比較
1. スクールタクト導入の3ステップ
ステップ1:導入目的と授業シーンを1つ決める
- 「協働学習の時間に、生徒の意見を一覧で見える化したい」
- 「単元末に、振り返りをスタディログとして残したい」
といった形で、“まず1つだけ”使う場面を決めるとスムーズです。
ステップ2:少人数の先生でテスト授業を実施する
- ICTに前向きな先生+ICT担当で、
1クラス分の授業モデルを作ってみる - 操作の流れ・つまずきポイントを洗い出しておくと、全体研修がやりやすくなります。
ステップ3:校内研修で「授業の流れ」ごと共有する
- ツールの操作説明よりも、
「授業のどのタイミングで、スクールタクトをどう使うか」に焦点を当てる - 実際の児童生徒の作品や振り返り画面を見せると、イメージが一気に湧きます。
【結論】: 校内研修では、あえて機能説明を7割に抑え、残り3割を「先生同士での模擬授業体験」に使うことを強くおすすめします。
なぜなら、実際に先生自身が「生徒役」として端末を操作し、コメントを送り合ってみることで、スクールタクトによる授業の空気感がリアルに伝わるからです。機能一覧よりも、「これなら自分の授業でもできそう」という感覚が広がる方が、校内浸透にはずっと効果的です。
2. スクールタクトと他授業支援ツールのざっくり比較
| 観点 | スクールタクト | 一般的な授業支援ツールA(例:資料配布中心) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 協働学習・振り返り・スタディログの一元管理 | デジタル教材配布・回収が中心 |
| 端末対応 | ブラウザベースでマルチOS・マルチデバイス対応 | ツールによりOSやアプリインストールが必要な場合も |
| 協働学習機能 | 回答共有・コメント・いいね・シンキングツールなどが標準装備 | 簡易的なコメント・掲示板機能に留まるケースも |
| 振り返り・ポートフォリオ | 振り返り欄・ポートフォリオ・振り返りAI分析で学びのサイクルを支援 | 評価・振り返りは他ツールや紙に分散しがち |
| スタディログ活用 | 授業前〜授業後までの学習履歴を一元的に蓄積・確認できる | ログの蓄積・分析は限定的なことが多い |
※ツールAは特定サービスではなく、「資料配布型の一般的な授業支援ツール」のイメージです。
スクールタクト導入前に押さえておきたいFAQ
セクションの目的
- ICT担当の先生や管理職から実際によく聞かれる疑問を事前に解消する
Q1. 端末やOSがバラバラでも、スクールタクトは使える?
スクールタクトは、ブラウザベースで動作する授業支援クラウドです。
iPad・Chromebook・Windows・Androidなど、Webブラウザが使える端末であれば利用可能な設計になっています。
Q2. インターネット回線が弱い学校でも大丈夫?
スクールタクトはクラウドサービスのため、安定したインターネット接続が望ましいです。
ただし、
- 学年をずらして利用する
- 大容量の動画配信を同時に行わない
- 画像やPDFのサイズを適切にしておく
といった工夫で、多くの学校で実運用されています。
ネットワーク負荷テストとして、放課後に教員で一斉接続してみると安心です。
Q3. 教員側の研修はどれくらい必要?
- 基本操作研修:60〜90分程度
- 校内での情報共有:分掌会・教科会ごとに30分程度
を目安に考えると、無理なくスタートしやすくなります。
最初は「ICT推進チーム+数名の実践者」で授業モデルを作り、その事例をもとに研修する流れが有効です。
Q4. 協働学習で、児童生徒同士のコメントが荒れないか心配
スクールタクトには、コメントやいいね機能を段階的に使い分ける運用が向いています。
- 最初は「先生だけがコメント」「いいねだけを許可」など、権限を絞る
- 学年やクラスの成熟度に応じて、共同閲覧 → コメント → 共同編集と段階的に広げる
といった運用が推奨されます。
Q5. スクールタクトと既存の学習アプリ・ドリルはどう共存させればいい?
スクールタクトは、
- 「授業の設計」と「学びの可視化」を担うプラットフォーム
- ドリルやAI型教材は「知識・技能の定着」を担うコンテンツ
という位置づけで共存させると、役割分担が明確になります。
例えば、
- 単元導入・探究活動・話し合い:スクールタクト
- 個別最適なドリル・家庭学習:既存のアプリ
のように、授業のフェーズごとにツールを使い分ける設計をすると効果的です。
まとめ
要点の再確認
- スクールタクトは、協働学習・振り返り・スタディログをブラウザ上で一元管理できる授業支援クラウドです。
- GIGA端末のOSがバラバラでも、Webブラウザがあれば利用可能な設計になっています。
- 「全部の機能を使い切る」よりも、まず1つの授業シーンから成功体験をつくることが、校内浸透の近道です。
- この記事では、協働学習と学習ログを一本の線でつなぐという視点で、導入ステップと比較のポイントを整理しました。
一歩目の提案
- まずは、自分の担当教科で「1時間だけ」スクールタクトを使ってみたい授業案を1つ決めてみてください。
- 可能であれば、ICT担当や同じ教科の先生と一緒に、
「この単元のこの時間だけ、スクールタクトでやってみよう」と相談してみてください。 - 次のステップとして、校内研修や公開授業に向けて、
「スクールタクトを使った1時間の流れ」を共有できる資料づくりに進むことをおすすめします。
参考文献リスト
- EdTechZine「AIとスタディログを活用した授業支援クラウド『スクールタクト』」
- まなびポケット「スクールタクト」サービス紹介ページ
- Learning Innovation(経産省)「schoolTakt(スクールタクト) 協働学習に最適な授業支援システム」
- motto教員塾「スクールタクトの評判とは?授業支援サービスの特徴を紹介」
- eboardマガジン「先生に寄り添う授業支援クラウド『スクールタクト』代表対談」