「明日の朝礼当番、すっかり忘れてた…!」
終業間際に思い出して、そんな風に頭を抱えていませんか?日中の業務で疲れ果て、今からスピーチを考えるなんて正直しんどいですよね。ネットで例文を探しても、どれもピンとこない。かといって、いつも同じような感想では同僚の視線も気になる…。
でも、安心してください。この記事を読めば、たった10分で、コピペ感ゼロの、あなた自身の言葉によるスピーチ原稿が完成します。朝礼スピーチは、センスや才能ではありません。誰でも実践できる「型」を知っているかどうか、ただそれだけなのです。
この記事を読み終える頃には、「何を話せばいいんだ…」という憂鬱な夜が、「これなら大丈夫」と自信を持って朝を迎えられる夜に変わることをお約束します。
[著者情報]
この記事を書いた人:佐藤 拓也(さとう たくや)
人材開発コンサルタント / 元・大手メーカー営業マネージャー
300社以上の企業で、若手から管理職まで幅広い層に向けたコミュニケーション研修を担当。特に、論理的な話し方やプレゼンテーション指導に定評がある。自身も営業職時代、極度のあがり症で朝礼スピーチに悩み抜いた経験から、「スキルとしての話し方」を体系化。現在は、かつての自分と同じように悩む多くのビジネスパーソンの「伝わらない」を「伝わる」に変える支援を行っている。
なぜあなたの感想スピーチは、いつも「ありきたり」になってしまうのか?
そもそも、なぜ一生懸命考えても、あなたのスピーチは「学びがありました」「頑張りたいです」といった、ありきたりな感想に落ち着いてしまうのでしょうか。
長年、多くの若手社員の悩みを聞いてきた私から見ると、原因は大きく2つあります。それは「①うまく話そうとしすぎている」こと、そして「②テーマを自分に引き寄せられていない」ことです。
実はこれ、私自身が営業時代に陥った典型的な失敗パターンなんです。ある朝礼で、格好いいことを言おうと壮大な話をした結果、話がまとまらず、当時の上司から「で、佐藤、結論は?」と冷たく遮られた苦い経験があります。あの時の恥ずかしさは今でも忘れられません。
あなただけではないんです。真面目な人ほど、「ちゃんとしたことを言わなきゃ」というプレッシャーから、かえって話が抽象的になり、誰の心にも響かない「ありきたり」なスピーチになってしまうのです。
結論:感想に悩む時間をゼロにする最強の思考ツール「PREP法」
では、どうすればその悩みから解放されるのか。結論から言いましょう。あなたの最強の時短ツールになるのが、「PREP(プレップ)法」という思考のフレームワークです。
聞いたことがあるかもしれませんが、これこそが1分間スピーチという短い時間で要点を伝えるのに最も適したフレームワークなのです。PREP法は、以下の4つの要素で構成されています。
- Point:結論・要点
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:結論・要点の再確認
この順番で話すだけで、聞き手は驚くほどあなたの話を理解しやすくなります。そして何より、あなた自身が「何をどの順番で話すか」に迷わなくなるのです。考える時間を劇的に短縮し、かつ論理的なスピーチを誰でも作れる。それがPREP法の最大のメリットです。

【3ステップで完成】あなたの言葉になる「感想スピーチ」作成テンプレート
「PREP法が便利なのは分かった。でも、具体的にどうやって作るの?」
ご安心ください。ここからは、隣で一緒に作業するような感覚で、明日から使えるスピーチ原稿を10分で完成させる具体的な手順をお伝えします。
Step1: P(結論)を決める – 「今日の心がけ」から抜き出す
まず、話の結論を決めます。「職場の教養」の冊子には、必ず最後に「今日の心がけ」という一文がありますよね。これをそのまま、あなたのスピーチの「結論」にしてしまいましょう。
例: 本日のテーマは「準備の大切さ」でした。今日の心がけは「段取りを見直しましょう」です。
→ あなたのP(結論): 「本日の『職場の教養』を読んで、私は事前の段取りを見直すことが大切だと感じました」
Step2: E(具体例)を探す – 「すごい話」は必要ありません
ここが最も重要で、あなたのスピーチが「自分ごと化」されるかどうかの分かれ道です。「自分ごと化」という目的を達成するための最も効果的な手段が、身近な「具体例」を話すことに他なりません。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】:具体例は「昨日、もしくは今日の午前中にあったこと」から探してください。
なぜなら、多くの人が「スピーチで話すからには、何か立派な成功体験を…」と気負ってしまい、結果的に何も思いつかなくなるからです。「昨日、資料作成でこんな小さなミスをした」「今日の午前中、〇〇さんとの会話でこんな気づきがあった」といった、ごく些細な出来事で十分。むしろ、その方が聞き手の共感を呼びます。
Step3: 全体を繋げる – 穴埋めテンプレートを活用しよう
さあ、最後のステップです。Step1とStep2で見つけた要素を、以下の穴埋めテンプレートに当てはめるだけで、あなたのオリジナルスピーチが完成します。
【そのまま使える!感想スピーチ作成テンプレート】
(P:結論)
本日の『職場の教養』を読んで、私は (Step1で見つけた結論) が大切だと改めて感じました。
(R:理由)
なぜなら、 (結論) を意識することで、仕事の質が上がり、結果的にチームにも貢献できると考えるからです。
(E:具体例)
実は昨日、 (Step2で見つけた、あなたの身近な具体例) ということがありました。この経験を通じて、まさに (結論) の重要性を痛感した次第です。
(P:結論の再確認)
以上の経験からも、改めて (結論) を意識することが重要だと感じました。本日の「今日の心がけ」である「〇〇しましょう」を早速実践し、本日の業務に取り組みたいと思います。
どうでしょうか?これなら、10分もかからずに完成する気がしませんか?
これで安心!朝礼スピーチ「最後の疑問」FAQ
最後に、あなたがまだ抱えているかもしれない、最後の疑問にお答えします。
Q1. どうしても具体例が思いつきません。
A1. 無理に特別なエピソードを探す必要はありません。そんな時は、「もし自分がこのテーマ(例:準備の大切さ)を怠ったら、どんな失敗をするだろう?」と想像してみてください。その想像した失敗談を「〇〇という失敗をしないためにも、このテーマは重要だと感じました」と話すだけでも、立派な具体例になります。
Q2. 人前で話すと緊張してしまいます。
A2. 緊張するのは、あなたが真面目に場と向き合っている証拠です。素晴らしいことですよ。対策としては、「うまく話そう」と思うのをやめることです。この記事で作った原稿を、誠実に、少しゆっくり読み上げるだけでも十分。目的は感動させることではなく、自分の考えを共有することですから。
Q3. 毎日これを続けるのは大変そうです。
A3. もちろんです。毎日100点の出来を目指す必要はありません。このテンプレートは、あくまで「考える時間を短縮するための道具」です。忙しい日はテンプレートに頼り、少し余裕がある日は自分の言葉を多めに入れてみる。そのくらいの気持ちで、気楽に続けてみてください。
まとめ
朝礼スピーチは、センスではなく、誰でも身につけられる「型」(スキル)です。
今回ご紹介した「PREP法」と「3ステップ作成テンプレート」を使えば、もうあなたは「何を話そう…」と頭を抱える必要はありません。ありきたりな感想から卒業し、あなた自身の言葉で、考えを伝えることができるようになります。
この記事が、あなたの憂鬱な夜を少しでも軽くし、自信を持って朝を迎えるための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
さあ、まずは明日のテーマで、この3ステップを試してみてください。きっと、驚くほど簡単ですよ。