「職場の“自称サバサバ女子”を見てるようで笑えない」「網浜奈美にイラつくのに、読むのをやめられない」。
そんなモヤモヤを抱えたまま『ワタシってサバサバしてるから』を読み続けている人は、多分あなた一人ではありません。
この記事では、原作マンガの主要な展開をネタバレ込みで整理しつつ、
- 作品全体のざっくりした流れ
- 網浜奈美が「成長しないようで、読者の見方だけが変わっていく」ポイント
- 読み終わったあとに残るモヤモヤの正体と、どう消化するとラクになるか
を落ち着いて言語化していきます。
「スカッと系」を期待していたのに、なんだか後味が複雑…という人が、
“自サバ系”へのイライラを、自分を守るための視点に変えるためのガイドとして読んでみてください。
まずはざっくりおさらい|『ワタシってサバサバしてるから』はどんなストーリー?
作品の基本情報と世界観
『ワタシってサバサバしてるから』は、江口心さん原作・とらふぐさん作画のウェブマンガで、コミックアプリ・ウェブ媒体を中心に連載されてきた作品です。自称「サバサバ系」OLの網浜奈美が、職場やプライベートのあちこちでトラブルを巻き起こしながらも、どこか憎めないキャラクターとして描かれています。
物語は基本的に1話完結のショートエピソードですが、勤務先の変化や恋愛・仕事のイベントを通じて、ゆるやかな長期ストーリーも進んでいきます。
ネタバレありの大まかな流れ(時系列ざっくり整理)
細かい話数ごとのネタバレではなく、「どんなルートをたどる物語なのか」を整理します。
(1)編集部時代:自サバ炸裂で同僚総ブーイング
物語序盤で網浜奈美は女性誌編集部の社員として働いています。
ここで読者が最初に味わうのが、
- 「ぶりっ子無理なんだよね〜」と言いながら、実は誰よりも承認欲求が強い
- 後輩の仕事の成果を“自分の力”として振る舞う
- 「はっきり言う私カッコイイ」と勘違いしながら、普通に失礼な発言を連発
といった、“自サバ”のテンプレを凝縮したような振る舞いです。
一方で、網浜奈美の元同僚としてたびたび登場する本田麻衣は、空気を読みながらも芯を持った「本物のサバサバ系」として描かれ、作品内の対照軸になります。
結果として、編集部時代のラストは、
「周囲との軋轢ややらかしの積み重ね → 異動・退職・環境変化」
という形で一区切りを迎えます。
(2)異動・転職編:職場が変わっても“自サバ”は持ち運び可能
編集部からの異動や職場トラブルを経て、網浜奈美は部署異動や転職先での再スタートを何度か経験します。
- 社史編纂室のような“島流し”的部署に異動
- 新しい職場でも、空気を読まない発言で上司や同僚を振り回す
- それでもどこか図太く、ちゃっかりチャンスをつかもうとする
という流れが何度も繰り返され、
「環境が変わっても、人は簡単には変わらない」という現実が、笑いとイライラの両方を伴って描かれます。
(3)恋愛・婚活エピソード:自己評価と現実のギャップがもっと露骨に
仕事だけでなく、恋愛・婚活でも網浜奈美の“自サバ”は暴れまくります。
- 「男友達多い方がサバサバしててモテる」と本気で信じている
- 相手の気持ちより、自分の“武勇伝”を語ることが最優先
- 「私を分かってくれない男はこっちから願い下げ」とドヤ顔で切り捨てる
といったエピソードが続き、
「どうしてこの人は、ここまで自己評価が高いのに中身は自己中心的なの?」という読者の疑問を加速させます。
(4)最新エピ付近:舞台や人間関係は変わり続けるが、網浜奈美の“軸”は変わらない
連載が進むなかで、
- 職場の人間関係が一巡しても
- 新しいキャラが出てきても
- 多少の痛い目を見ても
網浜奈美の「自分はサバサバしているから正義」という自己認識は、基本的に揺らぎません。
だからこそ、最新話近辺では、読者側の見方が少し変化していきます。
「この人は変わらないかもしれない。でも、こういうタイプと現実で関わる時、自分はどう距離を取るべきなんだろう?」
という、“自サバ系との付き合い方”を考えるきっかけになる存在として、網浜奈美を見る読者が増えていきます。
網浜奈美は「成長しない悪役」ではなく、“自サバあるある”を集約した教材である
網浜奈美のキャラクターをネタバレ視点で整理する
網浜奈美を一言で言うなら、
「自分を“さっぱりした正義の人”だと信じて疑わない、自己中心的な人」
です。
もう少し細かく整理すると、こうなります。
- 自己認識
- 自分は裏表がなくて正直
- 嫌われても“本当のことを言える人”だと思っている
- 現実の言動
- 相手の気持ちを考えない暴言を「本音」で済ませる
- 責任を取らず、結果が悪くても「私は悪くない」で押し切ろうとする
- 作品内での扱われ方
- 多くの登場人物から距離を置かれる
- それでもなぜか完全には潰れず、別の場所でまた同じことをする
この「自己イメージ」と「現実の人格」のギャップこそが、
読者がモヤモヤし続ける最大の理由です。
本田麻衣との対比が生む、“本物のサバサバ”の定義
編集部時代からたびたび登場する本田麻衣は、網浜奈美と真逆のキャラクターとして描かれます。
- 相手の立場を踏まえたうえで、必要なことだけを簡潔に伝える
- 自分の感情を前面に出しすぎず、仕事としての線引きをしている
- 自己主張はするが、相手を踏みにじらない
つまり、本田麻衣は「他人への配慮を手放さない、本当にサバサバした人」としての理想像です。
網浜奈美と本田麻衣が同じ場面にいると、
- 網浜奈美 → 「自分の気持ちを優先する“だけ”の人」
- 本田麻衣 → 「他人との関係を壊さずに、自分の軸も守る人」
という対比が、非常に分かりやすい形で浮かび上がります。
【結論】: 職場で“自サバっぽい人”に出会った時は、その人の「発言のキツさ」ではなく、「相手への配慮があるかどうか」を冷静に観察するのが安全です。
なぜなら、経験上、口調だけがキツい人よりも、「本音だから」と言い訳しながら他人の境界線を踏み越えるタイプの方が、長期的にはストレスの元になりやすいからです。この視点を持っておくと、網浜奈美のような人と距離を取るタイミングも見極めやすくなります。
「成長しない」ことの意味:読者の視点が成長していく物語
『ワタシってサバサバしてるから』の面白さは、網浜奈美が劇的に成長して“いい人”になる物語ではないところにあります。
- 網浜奈美は毎回失敗し、叱られ、時には痛い目にもあいます。
- それでも、根本的な自己認識はなかなか変わりません。
- 代わりに、読者の側の「自サバ系を見る目」が少しずつ変わっていきます。
つまり、物語が進むほど、
「このタイプの人に対して、現実ではどう距離を取ればいいのか?」
という読者側の“対人スキル”が鍛えられていく構造になっているのです。

モヤモヤ別・読み方ガイド|この作品と“自サバ系”から自分を守るには?
「スカッと系」を期待していた人がモヤるポイント
検索キーワードに「ネタバレ」が多いのは、
「スカッと系だと思って読んだら、想像以上にリアルでしんどかった」という人が多いからです。
よくあるモヤモヤを整理すると、こんな感じになります。
- 「網浜奈美があまり痛い目を見ない回もあってスッキリしない」
- 「普通の人なら関係が終わるレベルのことをしているのに、なぜか物語的には“ギャグ”として処理される」
- 「現実にこういう人がいるからこそ、笑い切れない」
ここで大事なのは、「スカッと系ドラマ」ではなく、「あるある不条理ギャグ」として読むラベリングの変更です。
「悪役が必ず成敗されるカタルシス作品」だと思うとストレスですが、
「現実にいる厄介な人を安全な距離から観察する教材」と考えると、
少し気持ちがラクになります。
自サバ系にトラウマがある人向け・安全な楽しみ方
過去に、自称サバサバ系の上司や友人に振り回された経験がある人にとっては、
『ワタシってサバサバしてるから』はトラウマを刺激されやすいコンテンツでもあります。
そういう人向けに、安全な読み方のコツをまとめるとこうなります。
| 項目 | 現実の“自サバ”な人 | 網浜奈美(作品内) | 読み方・付き合い方のポイント |
|---|---|---|---|
| 関係の切りやすさ | 職場・家族だと距離を取るのが難しい | フィクションなのでページを閉じれば終わる | まず「これはフィクション」と自分に言い聞かせてから読む |
| 被害の範囲 | 仕事・メンタル・生活に直撃 | 読者には直接実害はない | 現実の人とは、物理的な距離・時間を優先して確保する |
| 観察の余裕 | 当事者だと冷静に分析しにくい | 第三者として俯瞰できる | 「あ、こういう言い方をされたら危険サインだな」とパターン学習に使う |
「もしかして、自分も少し網浜っぽい?」と感じた時に
この作品を読んでいて、ふと
「あれ、私も“本音だから”って言い訳してない?」
「相手の気持ちより、自分のスッキリ感を優先していない?」
とドキッとした人もいるかもしれません。
その感覚は、むしろかなり健全な危機感です。
- 自分の中の「網浜要素」に気づけた時点で、一歩外側から自分を見られている
- その違和感を持ったまま、日常のコミュニケーションを少しだけ丁寧にしてみる
- 「本音を言う=相手を傷つけてもいい」ではない、という線引きを意識する
こういった小さな調整ができる人は、そもそも網浜奈美とは決定的に違います。
よくある疑問(FAQ)|ドラマ版との違い・読む前に知っておきたいこと
Q1. ドラマ版と原作マンガ、どっちから見るのがいい?
A. 「人間ドラマとしてじっくり味わいたいならドラマ、テンポよく“自サバあるある”を眺めたいならマンガ」がおすすめです。
NHK夜ドラマとして実写化された版では、網浜奈美をお笑い芸人・丸山礼さんが演じており、
原作以上に“痛くて笑えるキャラクター”として立体的に描かれています。
一方で、原作マンガは1話完結のギャグ構成が多く、
サクサク読み進めて「自サバあるある」をストックしていく感覚に近いです。
Q2. 完全な最終回まで行かないと、モヤモヤは晴れない?
A. この作品は「主人公が完璧に更生してハッピーエンド」というタイプではないので、“途中まで読んでも十分に意味がある作品”です。
むしろ、
- 網浜奈美の“変わらなさ”
- 周囲の人たちの距離感や対処のしかた
- 読者である自分の感情の変化
に注目して読むと、途中のエピソード一つ一つが、自分の過去の人間関係を整理する材料になります。
Q3. 重すぎる描写はある? 気分が落ち込みそうで不安
A. ベースはギャグ調ですが、過去の対人トラブルを思い出しやすい描写はあります。調子が悪い時は「ここまででやめる」と決め打ちして読むのがおすすめです。
- 心が弱っているときは、網浜奈美の言動が自分への攻撃のように感じられることもあります。
- そういう時は、あらすじ系のネタバレ記事だけで全体像をつかみ、作品そのものは後回しにする選択もアリです。
まとめ|網浜奈美は変わらない。でも、あなたの「見抜く力」は確実に強くなる
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 『ワタシってサバサバしてるから』は、自称サバサバOL・網浜奈美がどこへ行ってもやらかすギャグ作品。
- 網浜奈美は、大きく反省・成長するタイプの主人公ではなく、“自サバあるある”を凝縮した反面教師的キャラとして機能している。
- 読者が得られるのは、
- 「自サバ系」と「本物のサバサバ」の見分け方
- 現実の人間関係で危険なサインを見抜く視点
- 自分の中にある“ちょっとした網浜要素”への気づき
など、対人関係を生き抜くための実践的な視点。
- スカッと成敗して終わる物語ではないからこそ、
「こういう人と出会った時、自分はどうするか」を考えさせてくれる作品になっている。
もしあなたが今、「職場や友人関係に網浜っぽい人がいてしんどい」と感じているなら、
この作品は、“安全な距離から”そのタイプを観察し、対処のパターンを学ぶ練習台になってくれます。
参考文献リスト
- 江口心・とらふぐ『ワタシってサバサバしてるから』原作情報・作品紹介ページ
- 「ワタシってサバサバしてるから」各話ネタバレ記事(主要エピソードの構成確認に参照)
- NHK夜ドラマ『ワタシってサバサバしてるから』番組情報・キャスト紹介